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免震と耐震の違いとは?

地震に強い丈夫な家を建てるには、地震に対応するための構造について知っておきましょう。
免震と耐震は、どちらも地震に対する構造的な対策のことです。
しかし、その概要やメカニズムには多くの違いがあります。
本記事では、免震と耐震の違いについてご紹介します。

□免震と耐震の違い

免震とは、建物へ地震の揺れが伝わりにくくなるように、建物と地盤を切り離す構造のことです。
地震による揺れを最も抑えられる方法であり、家具が転倒するリスクを減らすことができます。
建物自体が揺れにくくなるように対策されているため、建物内部が損傷することも防止できるのが魅力です。
ただ、縦揺れの地震には効果が少なく、コストが高いというデメリットがあります。

耐震とは、建物自体を強くする構造のことです。
一般的な住宅では、耐震によって地震対策をします。
設計上の制約は少ないですが、地上から離れるほど揺れが大きくなってしまいやすいです。
また、免震のように揺れを軽減するわけではないため、家具の転倒リスクがあります。

免震と耐震の違いは、地震対策の目的にあることがわかります。
それぞれに一長一短あるので、違いを把握した上で検討するようにしましょう。

□免震と耐震のメカニズム

*免震のメカニズム

免震は、建物の土台と地盤の間に免震装置を設置して、建物と地盤を切り離します。
免震装置には、アイソレータと呼ばれるゴムとダンパーが使用されていることが一般的です。
この構造により、地震があっても建物が揺れにくいように対策が施されています。

*耐震のメカニズム

耐震は、家全体の強度を向上させていることが特徴です。
床・屋根・壁・柱・梁など、家の基礎となる部分を、強度を高めて作っています。
一般的には、筋交いや構造用合板、金具などを使って壁を補強することが多いです。
特に筋交いを入れる耐震では、組み方で強度に違いが生じるものもあるため、耐震の実現方法についてはしっかり検討する必要があります。

□まとめ

免震は地震による建物の揺れへの対策、耐震は地震に対する全体的な対策を指しています。
免震は、家具の転倒や建物内部の損傷のリスクを減らせるメリットがありますが、縦揺れには効果が少なく、コストが高いデメリットがあります。
耐震は、自由な設計ができるメリットがありますが、家具の転倒リスクを減らせるわけではないことに注意が必要です。
地震対策の目的によって免震と耐震の違いは生じているため、その違いを把握した上で適切な地震対策を選択できることが求められます。